一番星の輝き方~宇宙から学ぶ処世術~

「あなたは、わたしの一番星だよ」


「君はわが校の一番星だ!」


みたいな言葉を、漫画やらドラマやら歌詞やら日常生活でよく耳にすることがあると思います



言われた側も、まあ自分のことを星と喩えられて悪い気はしないので


「そっか……ありがと」


「光栄です! 精進します!」


なんて返すでしょうが



実際、こうは思いませんか?



“『一番星』ってなんやねん”



そんなわけで今回は


一番星の意味を探りながら、自分が誰かの一番星となるための“輝き方”を、お星さまから教えてもらうこととしましょう


“一番大きく輝く星? 一番初めに輝く星?”


辞書によれば、『一番星』の定義は



"夕方に最初に輝き出す星"


出典:小学館



だそうです。



さらに正確には「(その人にとって)一番最初に輝いて見えた星」だそうで、



天文学などの学術的な絶対的定義があるわけではなく、極めて主観的な基準なのです



なんとなくのイメージで、一番星と聞くと



「一番大きく輝く星かな?」



と思う方もいるでしょうが、どうやらそれは間違いなようですね



まあ、基本的には光が大きい方が輝き出すのも早いのは当然なので、完全に間違いとも言い切れませんが。



大きさとしての輝きを表すなら『一等星』の方が、表現としては無難だと思います。


“一番星は月と太陽の独走状態なんじゃ?”



一番星の定義がはっきりした時点で、多くの人はこう思うはずです



「じゃあ、そんなの月か太陽に決まってんじゃん」



いつ外に出ても、一番最初に輝きを認識する星は月か太陽であることがほとんどのはずです



ですが、月や太陽のことを一番星とは表現しません



月と太陽は除外して考えるのが一般的なようで、一番星は金星木星になることがほとんどのようです



なぜなのかを考えてみると、



『夕方』という限定的な時間であることを考慮すれば、夜には沈む太陽はそもそも一番星競争のフィールドにすら立てていないのではないか、



そして月は恒星(自ら光を放つ星)ではなく衛星(恒星の周りを公転する惑星の、さらにその周りを公転する星)であり、太陽の光を反射している輝きに過ぎないから省かれるのではないか、と考えられます。


“なぜ、金星と木星は月や太陽を差し置いて『一番星』になれたのか”



さて、圧倒的強者である月と太陽を退け『一番星』の名を欲しいままにする金星と木星の宇宙での輝き方は、人間社会に生きるわたし達の生き方にもいくつかの教訓をもたらしてくれるように思えます


それをまとめてみました


・フィールド(時間や場所)を限定する


絶対的強者であるはずの太陽や月を、そもそもの競争対象にしないフィールド構築をすることで、自分がその道の一番になるのです



ただ「一番最初に輝く」ではなく「“夕方の”一番最初に輝く」と、一つ限定的条件を付け加えるだけでも状況は大きく変わるでしょう



例えば「成績がクラスで一番」にはなれなくとも「“数学の”成績がクラスで一番」となることはできるかもしれません。


そうすることで、全体的に満遍なく成績の高い秀才君を置いて、自分が数学というフィールドの一番星(一番早く輝く→誰よりも早く最高の成績という結果を出す)になることができるわけです



また、月・太陽の次に大きく輝く金星が見える空が霞んでいた場合、次に明るい木星が一番星になることがあります。木星すら見えないときは、さらにその次に明るい星が一番星となることもあります



他とは違う位置に自分のポジションを置き、チャンスが回ってきたら確実に活かす。そうすることで誰にでも輝ける機会はあると、教えてくれているようです


・自分自身で輝く



恒星(自ら光を放つ星)ではない月が一番星競争から除外されているところに、わたしは人間の強いメッセージを感じます



「認められたいなら自分の力で輝いてみろ」



七光りや虎の威ではなく、多少弱くても自分だけの光を放ち続けろ。



そういうことなのかもしれません


・輝きを放ち続ける



星達は、絶え間なく光を放ち続けています



たとえ見えなくとも知られなくとも隠れていようとも、その輝きを止めることはありません



雑草魂や草の根根性を宇宙の星々に求めるのはよくできた噺のようではありますが、結局一番大切なのはそういったところになってきます



「継続は力なり」



輝こうと必死に努力をし、発信し続ければ、いつか誰かにとっての『一番星』となることもあるのです


“ナンバーワンよりオンリーワン、一等星より一番星”



色々書きましたが、つまりは



一番星とは「夕方一番最初に輝いて見える星」のことであり、



『ある限定的なフィールドで誰よりも早く輝くことができれば、一番星となりえる』



ということです。



一等星のような、最大級の輝きがなかったとしても


自分が輝けるフィールドで、自らの力で、必死に輝き続けていれば


太陽や月のような圧倒的王者を差し置いて、誰かの『一番星』になることはできるんだ



ということです



ナンバーワンではなくとも、オンリーワンにはなれる



自分だけの輝き方を見つけることが大切なのです



このように、たった一つの言葉から宇宙・人生についての深い教訓を得ることができます



言葉は、人と宇宙や世界を繋げる力を持っているとわたしは思っています



みなさんが、多くの幸せな言葉と出会えますように



そして一番星の輝きを得られますように



ではまた夢鳥で会いましょう!

Dream Bird

わたしたちは趣味も価値観も得意も全く異なるメンバーが集まって記事を書いています 【あらゆる世界の集合体】として 旅、アニメ、経営学、アイドル など、様々な分野の色々な個性が集まり、みなさんが新たな発見に出会う場所を作り上げていきます!

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